団塊ボーイズ  〜「自分のために生きよう」団塊世代への賛歌

250a3a20.jpg 2007年3月に全米で公開されるや否や、
1億ドル突破の大ヒットを記録し、
2007年の興行収入ランキングにおいては、「ダイハード 4.0」や
「オーシャンズ13」といった有名作品を押しのけ、
堂々とトップ10入りを果たした大ヒット作が、
この「団塊ボーイズ」である。


 「団塊ボーイズ」、悪くない邦題である。
 
 原題は、「Wild Hogs」。
 直訳すれば、「野豚たち」。
 何のことか、サッパリわからない。

 「Wild Hogs」は、主人公4人のバイクのりチーム名、
グループ名なのだが、この原題には別な意味が隠されている。

 "go hog wild"で、「夢中になる」という意味がある。
 
 したがって、「Wild Hogs」には
「(バイクに)夢中になった男たち」「熱中する男たち」
といった意味が込められているだろう。


 アメリカの閑静な住宅街に暮らす、ごく普通の中年男たち4人組。
 彼らの人生はそれほど悪くはないもののだが、
4者4様のストレスを抱えていた。

 彼らのストレス発散は、週末に愛車のハーレーにまたがって、
ツーリングを楽しむこと。

 そんな煮詰まった4人の中年男性が、一念発起しアメリカ横断
の旅に出かける。


 一昨日のメルマガで、
 
「あなたは自分のために生きていますか?」
という話をしました。

 「団塊ボーイズ」は、まさに同じテーマで、

「あなたは自分のために生きていますか?」
「あなたは、何か夢中になることがありますか?」

 そんな問いかけを、我々に投げかけてくる。


 先日、「週刊ポスト」の映画評を読んでいたら、
この「団塊ボーイズ」の評価が載っていて、
やたら評価が低くて残念だった。

 アメリカでは、この作品は大ヒットしたが、残念ながら、
日本ではヒットしないかもしれない。


 この映画には、アメリカ人の大好きなものがテンコ盛りにされている。

 そもそも、この作品は「馬」を「バイク」に置き換えただけの
完全な「西部劇」であるし、当然、お約束の「勧善懲悪」の
物語である。


 「いつかは、車やバイクでアメリカ横断したい」というのも、
ほとんどのアメリカ人が持っている「夢」であるし、

仕事や家族のしがらみをおいておいて、
その「夢」を実現してしまう中年男たちは、
まさにアメリカン・ヒーローである。

 自分のやりたいことをやろうよ。

 でも、仕事とか、家族とか、いろいろなことを考えると、
「自分のやりたいこと」など、そう簡単に実行できない・・・。


 そんなジレンマをふまえて、この映画を見て、
初めて「カタルシス」が生まれる。

 「やっぱり、自分のやりたいことは、やっておかないと後悔するな・・・」


 一方で、全く反対のリアクションもあるだろう。

 「仕事や家族もホッタラかして、何週間もバイクで旅行なんかできるか!!
 全くリアリティのない荒唐無稽な話だ」

 こう言ってしまえまば、この映画には何らかの価値も見出すことは
不可能になる。


 「自分」以上に、「仕事」や「家族」を重要視する日本人にとってみれば、
この映画のシュチエーションは、全くリアリティかもしれない。

 「自分を大切にする」ことの大切さを、日本人よりは理解している
アメリカ人にとっては、4人の主人公たちは、非常に身近で、
等身大の存在に感じられたことだろう。

 そして、「自分のために生きる」という考え方が浸透している
アメリカ人にとっては、
「ひょっとしてありえるかも」
「自分も、こんなことしたいよ」
という、日常との連続性の中で、
ありありとしたリアリティを感じるに違いない。


 そんなわけで、仕事のため、家族のために、自己犠牲的に働いてきた
日本の「団塊の世代」に「もっと、自分のために生きようよ」という
問いかけをしているかのような邦題「団塊ボーイズ」は、
良いタイトルだと思うが、その問いかけが日本の観客にどこまで
届くのか・・・。
 
 主人公の4人の中年男を演じるのが、
ジョン・トラボルタ、ウィリアム・H・メイシー、ティム・アレン、
マーティン・ローレンスといった、豪華な俳優陣。

 いずれも、一人で主役を張れる(張っている)大物俳優が4人も集まっている。

 この豪華俳優陣の共演を見られるだけで、映画ファンなら
楽しい時間を過ごせるはずだ。


 とはいっても、この笑いのセンスは、日本人にはつらいかもしれない。
 私がシカゴで見た時に、もっとも受けていたのは、
「ホモねた」のシーンだ。
 ひんなシーンは、日本では、絶対受けないだろうなあ・・・。

 アメリカ人が好きな映画ってどんな映画?
 その答えにピタリと当てはまるのが、この「団塊ボーイズ」である。

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1. 「団塊ボーイズ」 第18位  [ 映画コンサルタント日記 ]   2008年02月18日 00:57
上映スクリーン数: 15 オープニング土日祝興収: 2087万円全米で1億680

コメント一覧

1. Posted by nobuta    2008年03月06日 23:03
私は純粋な日本人ですけど、一番笑ったのは「ホモ」ネタでしたね。大爆笑で胃がおかしくなりそうでした(笑)

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