マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋
まずは、これをご覧いただきたい。◆日本国内週末興行収入ランキング (2月16日〜17日)◆
1位 L change the WorLd
2位 チーム・バチスタの栄光
3位 エリザベス/ゴールデン・エイジ
4位 母べえ
5位 陰日向に咲く
6位 マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋
7位 アース
8位 アメリカン・ギャングスター
9位 スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師
10位 リアル鬼ごっこ
2〜5位以外の作品は全て見たが、
ランキングというのは、非常におもしろいなあ、
と改めて思う。
ランキングは、人間の集団心理を表す。
日本人は、「他人が何をしているのか」をとても気にするので
ランキングが好きだ。
そして、ランキングによって行動が大きく左右される。
「みんなが見ているから見よう」という心理が働く。
アメリカ人は違う。
アメリカ人は、「自分がおもしろそうだと思う」から見に行く。
ランキングは参考データとして有意義に利用すべきだと思うが、
あくまで「参考」にとどめるべきだ。
なぜなら、「ランキング上位の作品がおもしろい」という保障など
どこにもないから・・・。
このランキングを見て思ったのは、
「マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋」が6位というのは、
非常に残念だということだ。
もう少し上位でもいいだろう。
というか、上位に行って欲しい。
すばらしい作品だから。
今年見た映画の中では、わたし的には、
「テラビシアにかける橋」の次によかった。
今のところ、ベスト2である。
「大人になっても夢を忘れないで」
「大人になっても、子供のころの気持ちや心を忘れないで」
「テラビシアにかける橋」も似たテーマであったが、
「マゴリアムおじさん」もまたそのような話で、
テーマとしてはありきたりというか、凡庸なのだが、
このありきたりの使いふるされたテーマが
実にリアルに心に響いてくる。
言いかえれば、「ありきたりのテーマが」が
「普遍的なテーマ」にまで昇華されている、
ということだろう。
かつて天才ピアノ少女と呼ばれたが、大人になって思うように作曲が
できずに自信をなくすモリー(ナタリー・ポートマン)。
そんな彼女が、魔法のおもちゃ屋の閉店騒動の中で
自信を取り戻していく姿が描かれる。
同時に、友達ができない。人と接することが大の苦手な
少年エリックの自立の物語が重ねられて描かれていく。
しっかりとしたドラマが、ファンタジックな映像と魅力的な音楽とともに
描かれている。
純粋に見ていて楽しいし、感動する。
これが「映画」というものだろう。
テーマもドラマも映像も音楽も全て素晴らしいが、一番すごいのは、
マゴリアムおじさん演じるダスティン・ホフマンの存在感と演技だろう。
さすがは大御所というか、彼なしではこの映画は成功し得なかっただろうし、
別な俳優じゃあダメだっただろう、と思わせる凄味がある。
ひとつ懸念されることは、
もしあなたが、「マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋」を見ても、
ひょっとすると私ほど感動しないかもしれない。
もしそうだとするなら、その理由は「私のダスティン・ホフマンに対する
思い入れの強さ」が原因だろう。
このメルマガでも既に何度か書いているように、
ウディ・アレン、クリント・イーストウッド、ダスティン・ホフマン。
彼ら70年代を代表する俳優(監督)と、私は同世代的に育っている。
小学生、中学生のときにテレビの映画劇場で必死に見た作品が、
彼らの作品であって、私の映画人生の原点が、70年代の作品と
その俳優、監督たちということになる。
これは私に限ったことではない。
ダスティン・ホフマンといえば、シカゴにいる時に、シカゴ映画祭の
ゲストとして招かれたホフマンを、1メートルの距離から見ることに
成功したが、その時のアメリカ人の熱狂ぶり、歓迎ぶりのすごさには
驚かされた。
40〜50歳前半くらいの人たち(アメリカ人)にとって
ダスティン・ホフマンというのは、
「一緒に育った俳優」というか、「卒業」(1967年)以来、
一緒に成長してきた仲間的な意識を共有しているのだろう。
「マゴリアムおじさん」では、ホフマン演じるマゴリアムおじさんは、
200年以上生きていて、このおもちゃ屋も彼の長い歴史とともに
存在している、という設定であるが、その「歴史」というものが、
ダスティン・ホフマンの俳優の歴史と見事にシンクロしてくる。
そういう「共感」というか「共通体験」が存在していることを
前提として、マゴリアムおじさんがオモチャ屋を引退するという
話が出てくるわけだが、それだけでホフマンのファンとしては、
思わず涙が流れてくるのだ。
「マゴリアムおじさん」は、第一に子供たちが見てとても
楽しい映画として作られているのだが、その子供たちを劇場に
連れてくる親たちが、ホフマンへの共感と言う点で、
子供以上に楽しめる・・・というか感動できるように作られている
ところが「マゴリアムおじさん」のすごさではなかろうか。
親子で、あるいは恋人同士で。
心あたたまる「マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋」を
是非見ていただきたい。
樺沢の評価 ★★★★☆
追伸1 ヘンリー役のジェイソン・ベイトマンが、
川平慈英にソックリだと思ったのは私だけ?
追伸2 シカゴで見た生ダスティン・ホフマン。
彼のスピーチも生で聞いたが、実に飄々として、司会者の質問を
ちぐはぐな回答で受け流すところなど、この「マゴリアムおじさん」
そのもの、という感じだった。
「マゴリアムおじさん」は、彼の演技というよりも、
「地のダスティン・ホフマン」そのものだと感じた。
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コメント一覧
1. Posted by
emma
2008年03月08日 15:05
始めまして!
いきなりこめんと失礼します

sara paxtonで検索してたら
ここにたどり着きました。
L Change the worldわさすがですね!
はやく観にいきたいぃいいい
最近ブログ始めたばかりで未熟なんですが、
主に好きな音楽を紹介しています。
よかったらきてくださいね

いきなりこめんと失礼します


sara paxtonで検索してたら
ここにたどり着きました。
L Change the worldわさすがですね!
はやく観にいきたいぃいいい

最近ブログ始めたばかりで未熟なんですが、
主に好きな音楽を紹介しています。
よかったらきてくださいね


2. Posted by かず
2008年03月08日 23:14
いつも拝見させてもらってます。
今回初めてコメントします。
ランキングに左右されるというより、広告に左右されるってのが大きいと思います。
上位にランクされてるのはテレビで見る回数もネットのニュースで取り上げられたりする回数も多いですね。
「マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋」に限って言えば
木村カエラがテーマソングを唄ってる以外は目立った広告、予告にしてもなんだかよくわからない印象です。
木村カエラがこの映画についてラジオで語ってたので少しは興味が持てましたけど、あの予告の流し方ではちょっと子供向け?のような印象を持てました。
それなのに6位は私は検討してると思います。
今、日本では洋画離れと言われて久しいんでどうキャンペーンをはるかが大事なんでしょうね。
今回初めてコメントします。
ランキングに左右されるというより、広告に左右されるってのが大きいと思います。
上位にランクされてるのはテレビで見る回数もネットのニュースで取り上げられたりする回数も多いですね。
「マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋」に限って言えば
木村カエラがテーマソングを唄ってる以外は目立った広告、予告にしてもなんだかよくわからない印象です。
木村カエラがこの映画についてラジオで語ってたので少しは興味が持てましたけど、あの予告の流し方ではちょっと子供向け?のような印象を持てました。
それなのに6位は私は検討してると思います。
今、日本では洋画離れと言われて久しいんでどうキャンペーンをはるかが大事なんでしょうね。
3. Posted by 北二十四条
2008年03月20日 14:59
スープカレー〜映画のHPまでお世話になっています。
札幌在住時には、スープカレー本も活躍して貰いました。
”映画の精神医学”のメルマガも購読していますが、
今回、間違い箇所があったので・・・書き込みします。
旭山動物園の記載で、年間入園者数が日本一と
ありますが、夏季の入園者数が日本一で、
冬季を含めた年間では日本で2位の入園者数です。
(上野350万人に対し、旭山は304万人です)
あと、環境展示と言う言葉ですが、管理人さんの造語なら
問題ないと思いますが、旭山動物園が使用しているのは
”行動展示”という言葉なので、少し意味合いも違う気が。
札幌在住時には、スープカレー本も活躍して貰いました。
”映画の精神医学”のメルマガも購読していますが、
今回、間違い箇所があったので・・・書き込みします。
旭山動物園の記載で、年間入園者数が日本一と
ありますが、夏季の入園者数が日本一で、
冬季を含めた年間では日本で2位の入園者数です。
(上野350万人に対し、旭山は304万人です)
あと、環境展示と言う言葉ですが、管理人さんの造語なら
問題ないと思いますが、旭山動物園が使用しているのは
”行動展示”という言葉なので、少し意味合いも違う気が。














